人間関係の中でよく問題となるのがコミュニケーションの問題ですよね。
ご存じの通りコミュニケーションが仕事を進めていくうえで重要なウェイトを占めています。
そしてこのコミュニケーションの問題でうまく意思の疎通が取れず、仕事の失敗に繋がっていくことも往々にしてあります。
それでコミュニケーションが苦手だな・・・と感じる人も多いと思います。
私もこれで失敗もいっぱいしてきましたし、そのたびに伝わってないことに対して悩みました。
でもこういう失敗を繰り返していくうちに「目的」と「手段」の違いを認識してうまく使うことができれば、伝え方の精度は上がっていきます。
そこで伝え方のコツとして、私は物事を伝えたいときは常に「北風と太陽」理論を意識しながら伝えるようにしています。
北風と太陽

イソップ童話「北風と太陽」は有名なので知っている方も多いと思いますが、一応簡単にあらすじだけ・・・
北風と太陽がある旅人のコートを脱がした方が勝ち、という勝負をします。
北風は思い切り風をビュービュー吹いたのですが、旅人はコートを飛ばされまいとして逆にコートを固く閉ざしてしまいました。太陽はポカポカ暖かく旅人を照らし、暑くなった旅人はコートを脱ぎました・・・というお話です。
この話の伝えたいことは別にあると思いますが、私は北風と太陽がとったアプローチの仕方で旅人の行動が変わった、というところに注目しました。
私はこの「北風と太陽」理論を常に頭に置きながら伝えるようにしています。
つまり、伝えたい内容(とってほしい行動)は何なのか?をハッキリさせ、それに対してどういう手段(言葉)を使えばより伝わりやすいか?を考えて伝えるようにしています。
私も人材育成をしていくうえで、「うまく伝わらない」「どう伝えたらいいかわからない」などの相談をよく受けます。
その場合、だいたい「伝えること」が目的となってしまっている場合があるので「目的」と「手段」をしっかり区別して考えること、これが大事です。
さらに精度を上げていく方法をお伝えします。
・例え話を使う

例え話を使うとけっこう相手が腹落ちするケースが多いです。
今回のテーマの内容を例え話で挙げるとすると、
ある本屋の店主とそこでアルバイトしている青年がいました。店主は、この青年を独り立ちするさせるために、
「給料の3割を貯金してみなさい」と提案しました。
すると青年は「できません」と返答しました。
また一月後、店主は今度は言い方を替え「給料の7割で生活してみなさい」と提案してみました。
そうすると青年は「やってみます」と答えました。
いかがですか?
こういった例え話があると、相手への伝わり方はグッと上がります。伝えたいときに、その内容に沿った例え話が1つあると良いですね。
こういった例え話のネタはアンテナを張りながら本やテレビなどから手に入れられます。
本でいうと偉人たちの名言集などはけっこう使えそうなネタはあります。それを自分の頭の中で解釈して伝えられる話にしていきましょう。
・数字や画像を使う

人は抽象的な言葉だけだと互いに認識のズレが出てしまうことが多いです。
例えば、上司が部下に「この作業を早めに終わらせてください」と伝えたとします。
しかしながら「早めに」の解釈は人によって違いますよね。
部下にとっては「早い」とおもっていた作業も上司からしたら「遅い」かもしれません。
ですので正確に伝えるには客観的な事実であるものを使うといいです。客観的な事実=誰が見ても変わらない事実(
数字や画像)を使うことで認識が揃い、伝えたいことがより伝わりやすくなります。
この場合だと「この作業を10分で終わらせてください」だと、誰が見ても10分は10分なのでこちらと相手の認識はそろいますね。
・最後に
実際に伝えてみて、その後に相手が自分がしてほしい行動をしているか必ず検証しましょう。
相手から直接どれだけ理解しているか聞くのもいいですね。そうすることで自分の伝え方が充分だったか、そうでなかったかがわかり、不十分ならもう一度違うアプローチを考えて、また伝えなおしましょう。
この作業を繰り返して伝え方のスキルも磨いていきましょう。
伝わらないのは相手の理解能力不足だけではありません。伝える側の力不足でもあるのです。そこを認識してより伝え方の工夫をしていきましょう。

まとめると、
- 「目的」と「手段」の違いを把握する
- 例え話を作る
- 客観的な事実を使う
です。
伝え方のスキルを上げて、仕事の効率化をしていきましょう!